宮城県女川町の出島(いづしま)は、長年船でしか渡ることができませんでしたが、2024年11月に架橋工事が完成したことで、車で渡ることが可能になりました。で、行ってきましたよ出島。

美しい緑と青のコントラスト。海上の丸いものはギンザケの養殖イケスです。
神社訪問
狛犬さん好きの私はどこに行っても神社を探してしまいます。出島には2つの港があり、島の北側の出島港には八雲神社、南の寺間港には厳島神社が鎮座します。当然ながら両方にお邪魔してみましたよ!
八雲神社
島の北にある出島港に鎮座する八雲神社。三陸の神社の例に漏れず、過去の経験から津波の届かない小高い場所にあります。なので、参道の階段はそこそこきつめです。

狛犬さんはこちら。手足ががっちりとぶっといのがチャームポイント。
厳島神社

どちらも建立年が読み取れませんでしたが、大正から昭和初期のくらいの作に思えます。島の歴史からすると江戸時代でもおかしくありませんが、宮城の狛犬で江戸時代の子取り、玉取りは見たことがありません。
どちらもすばらしい作りで、お会いできてよかったです。
ミステリアスな縄文時代の配石遺構
ここ出島はとても古くから人が生活していました。宮城県の海沿いでは縄文時代の貝塚は珍しくありませんが、出島には貝塚だけではなくストーンサークルのような遺構が見られます。

石が風化して砕けてしまったのか、雑然とした印象を受けますが、明らかに人為的にここに集められています。
これらは墓そのものか、何らかの祭祀に使用された、祭壇のようなものであろうとのことですが、詳細は不明。
ひとつ、思うところあり。
出島の人たちは本土側から渡ってきたのだと思いますが、この遺跡は島の西側、つまり本土側からよく見える位置にあるんです。
ということは、例えば夜にここでかがり火を焚けば本土側からもよく見えるということ。本土側に残った同族や、あるいは特定の人ではなく祖先の住んだ土地へ郷愁の念を伝えようとしたとは考えられないでしょうか。
あくまで臆測にすぎませんが、そう考えたらなんだかストンと納得できてしまった私です。